Zenfone 11 Ultraレビュー 中身はROG Phone 8とほぼ共通で少しだけお買い得

ASUS Japanは7月3日、フラッグシップスマートフォン「Zenfone 11 Ultra」を国内発表しました。7月5日に発売で、本日より予約を開始しています。価格は、16GB/512GBモデルが15万9800円、12GB/256GBモデルが13万9800円。カラーはエターナルブラック、スカイラインブルー、ミスティグレー、デザートサンドの4色。16GB/512GBはエターナルブラック、スカイラインブルーの2色です。

Zenfoneといえば、コンパクトなハイエンドモデル最後の牙城でしたが、残念ながらZenfone 11は6.78インチと大型化してしまいました。スマートフォン市場の苦境が伝えられているので、コンパクトモデルではシェアを取れないとの判断なのかもしれません。

あるいは、Zenfone 11 Ultraは各種オンデバイスAI機能を搭載しているので、単純に画面が大きい方が便利だということもあるのでしょう。

ともあれ、「Ultra」と付いているので、今後、無印の小さな「Zenfone 11」が登場することも期待したいものです。

ROG Phone 8と共通になったZenfone 11 Ultra

海外発表時から言われていたことですが、Zenfone 11 Ultraは、一足早く発売されたゲーミングスマートフォン「ROG Phone 8」と設計が共通になりました。

カメラバンプのデザインが微妙に違うなどの差異はありますが、ASUSによると内部構造は共通とのこと。

ただ、まったく同じというわけではなく、急速冷却用ヒートシンクはROG Phone 8にのみ搭載されており、外付けクーラーのAeroActive Cooler XもZenfone 11 Ultraでは利用できません。

ようするに、ROG Phone 8は、ゲーミングニーズに応えるために、より強力な冷却機能を備えているということです。また、内部構造は同じと言っても、本体側面のタッチボタンなども非搭載です。

▲底面。USB-Cが左に寄っているのもROG Phone 8と同じ

▲ただし、左側面にUSB-Cはありません

そんなZenfone 11 Ultraのディスプレイは、6.78インチ 2400×1080ドットで、1~120Hzの可変リフレッシュレートに対応。ゲームをプレイ中はGame Genisから最大144Hzまで設定できます。

▲ゲームプレイ中であれば、リフレッシュレートは最大144Hzまで設定可能

背面カメラもROG Phone 8と共通

背面カメラは、50MP広角+13MP超広角+32MP望遠という3眼構成。こちらもROG Phone 8と共通です。

メインカメラには、6軸ハイブリッドジンバルスタビライザー3.0による光学式手ブレ補正と、電子式手ブレ補正を搭載。

望遠カメラは、光学3倍。Hyper Clarityにより10倍ズームまでは実用的な範囲です。デジタルズーム併用で最大30倍まで利用できますが、一応できるというレベル。

▲1倍
▲3倍
▲10倍
▲1倍
▲1倍
▲1倍

オンデバイスAI機能

Zenfone 11 Ultraの特徴の1つとなっているのが、オンデバイスのAI機能です。「AI文字起こし機能(ベータ版)」「AI通話翻訳機能(ベータ版)」「AI壁紙生成機能」「AI画像検索機能」「AIノイズキャンセリング」が利用できます。

AI文字起こしは、プリンストールされている「音声レコーダー」で録音した音声も文字起こしを行えるというもの。リアルタイムでの文字起こしに対応しますが、Pixelのレコーダーアプリのように、次々に文字が入力されていく感じではなく、ある程度の文章が一拍おいて表示されるという感じです。

▲オンデバイスのAI機能いろいろ。音声レコーダーでの文字起こしはリアルタイムで行ってくれます

ただ、多言語でも文字起こしてくれるのは大きなメリット。Pixelのレコーダーは1つの言語でしか文字起こししてくれませんが、Zenfone 11 Ultraでは、言語を自動認識して、その言語で表示してくれます。

対応言語は、英語/中国語(繁体字/簡体字)/フランス語/イタリア語/ドイツ語/スペイン語/ポルトガル語/日本語。

AI通話翻訳は、文字通りに通話中に翻訳をしてくれる機能。ただこちらの機能は、あらかじめ言語の設定が必要です。

Snapdragon 8 Gen 3搭載

SoCには、Snapdragon 8 Gen 3を搭載。現行では最高峰のSoCです。といったところで、すごさがいまひとつわからないので、いくつかベンチマークを取ってみました。

なお、ベンチマークを動作させると、「ハイパフォーマンスモード」になりますが、せっかくなので、ハイパフォーマンスモードと通常モード(ダイナミックモード)、それぞれの結果を載せておきます。

▲Geekbench 6のCPUベンチマーク。左が通常、右がハイパフォーマンスモード
▲Geekbench 6のGPUベンチマーク。左が通常、右がハイパフォーマンスモード
▲3DMark Wild Life Extremeの結果。左が通常、右がハイパフォーマンスモード

ROG Phone 8を選ぶかZenfone 11 Ultraを選ぶかは好み次第

基本仕様としては、Zenfone 11 UltraとROG Phone 8は同一。外形寸法と重さも163.8 × 76.8 × 8.9mm、225gで全く同じです。

価格的には、Zenfone 11 Ultraの16GB/256GBモデルは15万9800円、ROG Phone 8の16GB/256GBも15万9800円。容量が半分ということを考えるとZenfone 11 Ultraのほうがお買い得かもしれません。ちなみに、16GB/512GBのROG Phone 8 Proは17万9800円です。

正直、どちらを選ぶかは好み次第という気がしますが、より汎用性が高いのはROG Phone 8でしょう。側面のUSBは意外と便利です。

Source:ASUS

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