iPadは電子書籍を読むのに適しているのか?

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iPadで電子書籍への流れが加速する、手持ちの本をPDF化してiPadで読もう…というようなことがiPad発売以降、盛んに言われている気がします。TVや雑誌でも自炊(所有している本を自分でPDF化すること)をしてiPadで表示する方法をとりあげたりしています。

ただ、本当にiPadが電子書籍を読むのに向いているのかというと、若干疑問があります。というか、私個人としては、少なくともiPadで電子書籍を読もうとは思えません。理由は、「大きくて重い」から。もちろん、この感想はどんなものを読むのか、どこで読むのかで大きく変わってくると思います。例えば、ファッションなどのA4変形の雑誌や、学会誌、A4サイズのレポート、論文などを自宅あるいは職場で読む場合には、iPadのサイズは理想的でしょう。反面、文庫や新書を読む場合には、iPadは大きすぎると感じるはずです。この場合でも、読む場所が自宅や職場などであれば、iPadを横向きにして見開きで表示すれば、読みやすいと感じるかも知れません。しかし、いずれの場合も、電車などの移動中や持ち歩いて出先で読むには、iPadは「大きくて重い」という感想を持つのではないでしょうか。

どんな端末なら持ち歩いても苦にならず、移動中でも電子書籍(PDF)を快適に読むことが出来るのか?と考えた場合、― これはもちろん、個人的な好き嫌いや普段どんな鞄を持っているのかにもよるのですが ― 大きくても7インチ、小さくても5インチの画面サイズではないかと思います。7インチの画面サイズがあれば、文庫、新書サイズであればほぼ書籍と同じ文字サイズで表示が可能です。5インチでもまず問題なく読める文字サイズになります。逆に、一般的なA4変形の雑誌は1画面で納めるとまず判読できない文字サイズになるので拡大やスクロールの操作が必須になります。5インチより小さいと文庫サイズでも1画面で納めることが難しくなります。特に縦書きの本の場合、上下のスクロールが発生すると急激に可読性が落ちます(左右のスクロールはそれほど苦にはなりません)。

最近はAndroidタブレットでも7インチ、5インチのサイズが増えているので、(電子書籍を読むという目的だけではないでしょうが)このあたりのサイズが使いやすいと感じる人が多いのではないかと思います。このサイズの端末が国内メーカから出てくるとうれしいのですが…。

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